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メッセンジャー
モンナージュ編集部
食からアプローチするアンチエイジング
フード
スローフード大国イタリアのオーガニック市場レポート
今回はモンナージュプロデューサーの林(男)が、昨年末に訪れたイタリアオーガニック市場の体験リポート第一弾として、スローフード大国イタリアの最新市場動向をお伝えしようと思います。
ジロロモーニさんと一緒に
2 ジロロモーニさんと一緒に  
昨年、アメリカ最大の量販店「ウォールマート」がオーガニック食品の本格的な取り扱いを開始したことや、日本国内でも大手商社や食品メーカー、デパートやスーパーなど流通各社が、有機農法の食品の取り扱いに力を入れ始め、オーガニック食品はもはや食の安全のみならず環境問題も含めた大きな社会的な潮流となってきております。
日本では馴染みのあるアメリカ産オーガニック食品に対して、ヨーロッパ産オーガニック食品はまだそれほど有名ではありませんが、実はその歴史は深く、生産、製造する人々の精神的根源もアメリカ市場とはかなり違ったものを感じました。
まず、イタリア有機農法についての基礎知識ですが、有機栽培の面積比はイタリア全土の農地に対して8%で、ヨーロッパ最大の規模を誇ります。オリーブ、果物、穀類、ブドウ、柑橘類など幅広い種類の農産物や加工品が生産され、イタリア国内のみならず約30%が海外へ輸出されています。
今回はそのイタリア有機農法の原点とも呼ばれているアルチェネロ農業協同組合を立ち上げた第一人者「ジーノ・ジロロモーニ氏」を訪ね、アルチェネロの視察や農場体験、イタリア有機製品の専門店や流通など、余すとこなく見てきました。
イタリアで行われた食品展示会
2 イタリアで行われた食品展示会  
最初に訪れたのはPesaro(ペーザロ)というアドリア海に程近い場所で開催された「Onda Su Onda」(オンダ・ス・オンダ)という有機食品を中心とした展示会です。
「Onda Su Onda」とは“波から波へ“という意味だそうで、イタリアを初めとするアドリア海を取り囲むく東ヨーロッパの国々が同じ気候風土のなかでどのような食生活を営んでいるかを、一同に募ろうとのことから始まった展示会で、その出展者は海産加工物のみならず穀類やパスタ、畜産加工品や乳製品などとても広いジャンルでにぎわっていました。 その中でもオーガニック食品の出展者にはIMC(ISTITUTO MEDITERRANEO DI CERTIFICAZION)という、 日本で言うところの有機JASマークのような認定マークが与えられており、その数の多さに有機食品の普及度合いを改めて認識させられました。
パスタ
2 パスタ
  サラミ
2 サラミ
  有機食品の証であるマーク
2 有機食品の証であるマーク  
私たちからすれば不格好なパンですが、その美味しさに驚きました
2 私たちからすれば不格好なパンですが、その美味しさに驚きました  

また、実際に数多くの食材を見て、試食をし(気に入ったモノはその場で購入できるのでついつい買い物にハマってしまいましが)、その素材や農法へのこだわりは何か?などの説明を聞き、イタリア人の食に対する姿勢や考え、如いては人生観などいろいろなことを考えさせられる貴重な気づきを得られたような感じがします。

そのひとつをご紹介すると、何の変哲もない素朴なパンですが、どちらかというと我々が日常的に食べている柔らかくてフワフワのパンとは真逆にあるような感じですが、なぜこのような形(厚い本を閉じたよう)でこんなにそっけない雰囲気かというと、元々農家の方々が日々の畑仕事が忙しく、毎日パンを焼く時間的な余裕も無く、1週間〜2週間分のパンをまとめて大きな釜戸で焼きあげて、それを何日にも分けて食べていたそうです。数日が経ってから食べるのにもかかわらず、外側を厚く硬く焼くあげておいたおかげで、その内部は不思議としっとりとした食感を長い間キープできるそうです。実際、何の添加物も保存料も入っていないにもかかわらず、その場で試食させてもらったこのパンの美味しさは数日前に焼いてきたとは思えない、とても美味しいものでした。

必要に迫られてある程度保存が利く素材や加工を施すのならまだしも、ただ見た目の美しさや食感、必要以上に長期保存が利く加工食品など…
ついつい食の本質を見失いがちな我々の食生活を改めて考えさせられる貴重な体験ができました。
必要なものを必要なだけ、皆さんも身の回りの無駄や贅沢を見直してみませんか?
大地の恵みに感謝します!
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