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自分の歳は自分で決める。成熟世代のアンチエイジングサイト”モンナージュ” 最新号 BACK NUMBER
メッセンジャー
岸朝子 食生活ジャーナリスト
食からアプローチするアンチエイジング
フード
野菜と果物で 若さと健康を保ちましょう 実践編


 前回、「健康のため、1日350gの野菜と200gの果物をとりましょう」とお話しました。私が80歳を過ぎても、すべてのことに好奇心を失わず、元気に仕事を続けられるのも、健康だからこそ。まず丈夫な体に産んでくれた親に感謝しなくてはなりませんが、私自身、毎日、野菜や果物をしっかりとっているおかげでもある、と自負しています。

 とはいっても、どのくらい食べればよいのか見当がつかないという方もいるでしょうし、食べているつもりでいて意外に少なかったりすることも。そこで、私が会長を勤めている「果物青果物健康推進委員会」では、「ベジフルセブン」キャンペーンを展開し、無理なく目標量がとれる方法を、具体的に提案しています。

 「ベジフルセブン」は野菜=ベジタブルと、果物=フルーツを合わせて7つ、という意味です。その中身をご説明すると、野菜は、70gの野菜を使った料理を1スコア(1皿分)、果物は100gを1スコア(1皿分)とカウントします。つまり1日に野菜を5スコア、果物を2スコア、合計7つとれば、野菜350g、果物200gの目標が達成できるわけです。だいたいの目安として、野菜料理なら、ほうれんそうのおひたし、かぼちゃの煮物、小松菜の煮びたしなど小鉢1杯分が1スコア、野菜サラダ1皿も1スコアと考えます。野菜をたっぷり使う野菜炒めや野菜カレーなどは1皿で2スコアになります。果物は、みかん1個、いちご5個、柿、りんご1/2個、バナナ1/2本で1スコアです。

 ごく大雑把な考え方ですが、これでまず、1日に野菜や果物をだいたいどのくらい食べればよいかのイメージをつかむとよいでしょう。また、野菜350gのうちの約1/3、120gは緑黄色野菜をとるように心がけてください。緑黄色野菜はにんじん、カボチャ、ピーマン、ほうれんそう、トマトなどの色の濃い野菜。ビタミンAやC、Eなど、老化を防いで若さと健康を保つ“抗酸化ビタミン”を豊富に含んでいます。

 脂肪のとりすぎが防げ、野菜たっぷりで栄養バランスがよいと、海外では和食の人気が定着してきています。ところが本家本元の日本では、逆に食事の欧米化が進み、がんや糖尿病など、生活習慣病の増加が問題に。野菜や果物の摂取量も減り続け、先進国の中でも低い数値です。不足しているのは野菜も果物もだいたい1スコア分。工夫次第で、補うことができる量です。

 たとえば、葉物類は加熱すれば、かさが減って生よりもたくさん食べられます。レタスも、さっと炒めたりゆでたりすれば、丸ごと1個を難なく食べられてしまうのです。また、残り野菜のポタージュもおすすめ。野菜を炒めてからスープで柔らかくなるまで煮、ミキサーなどでなめらかにし、牛乳で伸ばせばできあがりです。外食のときも、野菜の小鉢を加えたり、野菜を中心にした料理を選んだり。また、コンビニ弁当で済ませるときも、プチトマトを4〜5個プラスすれば1スコア分をクリアできます。

 食べ方をちょっと変えるだけで、確実に野菜や果物の摂取目標量に近づくことができます。毎日の小さな心がけが、将来の健康や若さにつながるのです。

秋分のころに訪れた、秋田県三種町森岳のじゅんさい畑。国の減反政策の転作作物として栽培を始めたじゅんさいですが、今では全国生産量の8割を占めるまでに。「じゅんさいで町おこし」を、私も応援しています。

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