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自分の歳は自分で決める。成熟世代のアンチエイジングサイト”モンナージュ” 最新号 BACK NUMBER
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自分の内側に意識を向ける ― トータルバランスで健康と美を考える漢方
 「漢方」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?「苦い」「高そう」「難しそう」という、なんとなくネガティブな感じではないでしょうか。  ところが! 最近、漢方は20代〜30代の女性の関心を集めているのです。本当の美を手に入れるには、内側から綺麗になることが大切だということに、多くの女性が気付き始めているのかもしれません。  また、漢方はパーツではなくトータルで体を見て、体のバランスを大切にしているとのこと……。モンナージュ編集部も興味シンシン! 今回そんな「漢方」について伺うために、NIHONDO(薬日本堂株式会社)の「品川漢方ミュージアム」に行って来ました。
品川漢方ミュージアム
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いざ、品川漢方ミュージアムへ!

 JR品川駅高輪口を出て、田町方面に第一京浜(国道15号線)沿いを歩くこと徒歩3分。ガラス張りの明るい「品川漢方ミュージアム」は、漢方の店というよりはブティックという感じ! 何となく抱いていた「古びた漢方薬局」のイメージがふきとびました。  「漢方ミュージアム」とは、世界初の漢方養生ライフの提案型複合ショップ。ここでは、生活提案型「漢方ブティック」で健康相談ができるほか、「アジアンハーブス」でセラピーを受けたり、漢方レストラン「10ZEN」で薬膳料理を食べたり、「漢方スクール」で講義を受けたりと、複合的に漢方の提案をしてもらうことができます。

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体や生活のバランスを重視する漢方

 今回はモンナージュスタッフの中澤が、無理なく毎日の生活に取り入れられるように、体質別にブレンドされた中国茶を選んで頂くことにしました。私は日頃疲れやすかったり、胃腸が弱かったりするのですが、そんな体質を改善できるかしら?
 この日、漢方ブティックにてカウンセリングをして下さったのは、薬剤師/相談員の藤井有紀さん。包み込むような暖かい雰囲気の、笑顔が素敵な女性です。

薬剤師/相談員の藤井有紀さん。

 最初に、基本的な漢方の考え方について藤井さんにお伺いしました。
「漢方で大切なのは、体のバランスを整えていくことです。五臓(肝・心・脾・肺・腎)を整えることによって、「気」「血」「水」のバランスを取っていきます。「気」は、元気、やる気などのエネルギーのことですね。「血」は、栄養素や酸素などを運び、体を滋養させていく働きを持っています。「水」は、体全体の水分バランスのこと。すごく喉が渇くのに、体がむくんでいることがありますよね? むくみは下半身の冷えにも繋がるため、余計な水分を抜いてあげる必要があります。「気」「血」「水」をいかに整えるかを目指し、五臓にアプローチをかけて、体全体のバランスを取っていきます。体はトータルでとらえなければいけないからです」

 図にすると、下記のようになります。それぞれがバランスを取り合い、影響し合っているのが分かりますね。体は全てが繋がっていて、1つバランスが崩れると、他も崩れてしまうのです。

体のバランス図

では、具体的にどういうアプローチをするのでしょうか。
「風邪の場合、悪寒などのサインが出た時に来て頂ければ、すぐに症状を取ることができます。しかし、慢性的な場合、病位(病変のある部位)が深部に入っているため、それを外に出すのに時間がかかります。漢方は時間がかかると言われるのはこのためですが、症状によっては短期的に治るものもあります。相談員が客観的にお話しすることで、自分が今どういう段階にいるのか分かります。その上で、暖めるのか冷やすのか、取るのか補うのか、バランスを見ながら漢方で整えていきます」

 なるほど……漢方は崩れた体のバランスを整えてくれるのね! と感心していたところ、藤井さんはさらに続けました。
「ただ、『1に養生、2に漢方』と言われるように、一番大切なのは生活です。漢方を飲んで良くなったとしても、止めた途端に元に戻ってしまうのでは、体質(体の癖)が治っていないということ。食生活や生活サイクルの改善など、意識改革も重要です。漢方を取り入れて変化を実感することで、自分の生活を振り返るようになることが大切。特に女性は月経というリズムがありますから、そのリズムが整って来たという実感があれば、自分に興味を持つようになります。すると、そこから全てが変わって行き、ハッピーに歳を取っていくことができます」

 忙しいとついついバラバラの時間帯に食事をしたり、睡眠不足になったり……。自分の生活を振り返ると、反省する点ばかりです。
「生活の中では『寝・食・動・休・環』が大事です。このバランスが崩れてくると、慢性的な症状が出て、やがて病気になってしまいます。職場の環境など、変えられないものはありますが、食事を1日3食摂るなど、自分が今変えられるものから始めていくといいでしょう。毎日の積み重ねが自分の力になっていくのです。まずは自分に意識を向けること。意識を変えることで行動が変わり、最終的には自分が変わるのです。体と心も別々ではなく、全ては繋がっています。漢方だけをやっていれば痩せたり、肌が綺麗になったりする訳ではありません。色々なことに気付く感性を磨くことで、様々なものを享受でき、豊かで美しくなるのです。漢方は『何かを変えたい』という方にとってきっかけの一つ。私達は『鏡』であり、鏡を通してお客様が色々なことに気付いて下さると嬉しいですね」

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健康チェックで最適な中国茶をチョイス

 では、体質別にブレンドされた中国茶を選んで頂くことにします。その前に、まず健康チェックマシーンで、血流測定・ストレスチェック・体脂肪チェック・骨美人度チェックをします。その結果を見て、現在の体の状態に適した中国茶を選んで頂くのです。

早速、健康チェックマシーンで、健康チェックにチャレンジ! 漢方ブティックでは、血流測定・ストレスチェック・体脂肪チェック・骨美人度チェックが無料でできます。マシーンに乗ったり、ハンドルを握ったりしているだけで、測定結果が出て来ます。数分で健康チェックは終了。測定結果をもとに、ブレンドされた中国茶を選んで頂きます。
 
血流測定 ストレスチェック 薬剤師/相談員の藤井有紀さん。 骨美人度チェック
カウンセリング
カウンセリング
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的確な測定結果にびっくり!

「骨の方は特に問題ありません。バランスの取れた食事と運動をしていれば、このレベルは維持できますが、妊娠時や閉経後は一気に骨密度が減りますので、その時はしっかり補給をしなければいけませんね。ストレスチェックに関しては、右肩と頭部だけが疲れ状態で、自律神経のバランスが悪いです。これは自律神経失調症になりやすい体質。消化不良や頭痛を訴えるケースが多いですね。全体的に疲れ気味で、内臓の動きが悪くなっているようです。血流に関しては『平坦型』と言って、体力が低下した時の形です。これは血流の勢いを表わしているのですが、勢いがなく、血管自体も締まっているため、抹消まで血液が行き届かずにだるさや眠気があります。それと、体脂肪率がちょっと高め。運動をして発散させるといいのですが、今は運動すると疲れてしまうと思うので、まずは気力を充実させてからですね」
ちょうど胃の痛みや右肩の凝り、頭痛、疲れ、だるさなどの症状が出ていたので、的確な測定結果にびっくりしました。症状は体の危険信号なのだと自覚。
「今お選びするお茶は、胃腸に良くて、体に元気をつけてあげるものが合っていますね」
 そう言って藤井さんがいくつかブレンド茶を持って来て下さいました。
「これらは、体を暖めて内臓に血液を行き渡らせる紅茶ベースのお茶です。ナツメと高麗人参は『補気』と言って、気を補ってくれます。霊芝は体の免疫力のバランスを整え、内臓の代謝を改善します。しばらくこのお茶を飲みながら、体の様子を見てみて下さい」

……測定をして指摘して頂くまで、体が発している声に気が付きませんでした。
「重篤な症状になる前の状態を『未病』と言いますが、未病の改善を得意とするのが漢方です。その未病の状態に、自分で気付く力が大事。生理の異常など、『あれ?』と思った時は、自分の中で何かが起こっているサインなのです。自分で自分を分析できる力があれば、未病の前の段階で、自分で何かできるかもしれません。炎症なども一つのサイン。口元と消化器は繋がっていますので、口のまわりにヘルペスができた時は、刺激物を控える必要があります。表面的な炎症だけ治そうとするのではなく、『何故できたんだろう』と考えることが大切。自分の体に興味を持つことは、アンチエイジングにも繋がります。私達はアドバイスすることはできますが、自分の体は自己管理しなければなりません。他人に治してもらおうと思っている限り、健康にはならない。答えは自分の中にあるのです。せめて漢方薬や中国茶を飲む時間だけでも、『何でこれを飲んでいるんだっけ?』と考えて頂きたいですね」

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後日談―中国茶を飲んでみて

 家に帰ってから、早速選んで頂いた中国茶を煎れて飲んでみました。以前漢方薬を飲んでいたことがあり、とても苦かった記憶があるのですが、このお茶は苦味や強い匂いはありません。とてもマイルドで飲みやすく、普段飲んでいるほうじ茶のような感覚で飲めます。
  毎日続けて飲んでいますが、荒れていた胃が落ち着いて、前よりも疲れにくくなっている感じ。そして何よりも、暖かい中国茶をゆっくり飲んでいると、とても心が落ち着くのです。忙しい1日の中で、ほんの一時でもお茶を飲みつつゆるやかな時を過ごし、自分の体とじっくり対話することこそが、健康と美に繋がるのかもしれません。

選んで頂いた中国茶

 藤井さんのお話は「目から鱗」の連続で、自分の生活を省みることしきり。食生活や睡眠のリズムがいつも乱れていますし、疲れるとマッサージや整体に行って健康を他人まかせにし、自分の体の観察を怠っていました。
  まずはお茶を毎日飲むなど自分のできることから始め、自分の内側に意識を向けて、バランスのいい生活を目指していきたいです。

漢方レストラン「10ZEN」

漢方レストラン「10ZEN」

 併設の漢方レストラン「10ZEN」では、薬膳料理を頂くことができます。実際にランチを頂いてみました。ランチメニュー「薬膳デリ」は、サラダ(4種)、副菜(3種)、メイン(3種)、ごはん(十殻米or玄米)、デザートor天然みそスープから好きなものをチョイスできます。野菜たっぷりのヘルシーメニューですが、食べごたえあり! 体の内側から元気になる感じです。プラス200円でデザートと天然みそスープが両方付きます。
 この他にも、夜は「毒素排出なべ」や「美肌なべ」など、なべのメニューもあります。生薬や無農薬野菜を使用しており、化学調味料・添加物は一切使用していないとのこと。寒い冬はヘルシーかつ美味しいなべで、冷えた体を内側から暖めるのもいいですね。

【営業時間】
平日・土曜・祝日:
ランチ(予約不可) 11:30〜14:00
ディナー(予約可) 18:00〜23:00(LO 22:30)
【定休日】日曜日
【お問い合わせ】TEL:03-5795-1649(11:00〜23:00 日曜休業)
E-mail:kampo_restaurant@nihondo.co.jp ※メールでの予約不可
「アジアンハーブス」

「アジアンハーブス」

漢方薬剤師とセラピストとのコラボレーションで実現した漢方経路セラピー。漢方やアロマなどの高級オイルを使い、一人一人の症状に合わせて施術するそう。他にも、台湾式足つぼ健康法、インドのアーユルヴェーダセラピーが用意されていました。

【営業時間】11:00〜21:00
【定休日】なし
【お問い合わせ】
フリーダイヤル:0120-75-1941
TEL:03-5795-1941
FAX:03-5795-1894
取材にご協力してくださった漢方ブティック
品川・漢方ミュージアム ニホンドウ漢方ブティック品川店
【住所】東京都港区高輪3-25-29
【交通】JR「品川駅」高輪口より田町方面に徒歩3分
【営業時間】11:00〜20:00
※ 漢方相談は混みあう可能性が。事前の電話でのご予約をおすすめします。(予約優先)
【定休日】なし
【お問い合わせ】
フリーダイヤル:0120-014-193
TEL:03-5420-4193
FAX:03-3280-1190
E-mail:sinagawa@nihondo.co.jp
HP:http://www.nihondo.co.jp/
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