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メッセンジャー
モンナージュ編集長 寺山いく子
アンチエイジングで美しさにに磨きをかける
ビューティー
 
オーガニックって、天然&ナチュラルって事?わかっているようで実はあまりわかってないかも。オーガニックって、天然&ナチュラルって事?わかっているようで実はあまりわかってないかも。
オーガニックって、天然&ナチュラルって事? わかっているようで実はあまりわかってないかも。
1 健康な肌は一日にして成らず

健康って、やっぱり大事。わかっていることですが、それは残念ながら失ってからわかることが多かったりして。肌も同じ事。肌の健康、つまり"美しさ"を考えた時に、どんなものを使っているのか、また使うのか?!実は、今まであまり意識せずに過ごしてきてしまったかもしれません。

食の世界では、日本でも加工品や添加物に対しての意識が高まっていますし時代の流れとでもいうのか、ここ数年で海外からのオーガニックと呼ばれるコスメ製品達を頻繁に見受けるようになりました。

健康を維持するものや体に良いものに注目度が高くなってきているところで、口に入れるものと同じくらい肌につけるものも安全に・・・という意識も当然、高まってきています。だからなのか「自然」とか「天然」「オーガニック」といったようなものが目に飛び込んでくる。毎日、肌から経皮吸収される化粧品なのですから、自分の肌には、一体何がいいのか、見極めたいところです。

よく見かける、鉱物・香料・パラベンは無添加・・・だから安全で肌に優しいというのは、どうでしょう?無添加と聞いただけで、なんとなく、ですが良いイメージがありますよね。イメージは、とても大事です。が、イメージだけで捉えていいのかどうか。

2 オーガニックのコスメって何? 自然派のコスメと同じなの?

●違いを整理してみよう

オーガニックやナチュラルコスメと呼ばれるコスメ達、結構あちこちでたくさん売られるようになりましたよね。エコやロハスへの意識向上も一役買っているのでしょうか。

元来オーガニックとは有機、有機栽培という意味で使われます。この言葉自体は、野菜などで皆さんおなじみでしょう。ご存知のように、オーガニックを名乗るには認定基準があります。実際には基本的に以下の条件を満たしたものを指します。

オーガニックって、天然&ナチュラルって事? わかっているようで実はあまりわかってないかも。

その条件とは(もちろん有機栽培で)

  • 農薬を使わない
  • 科学肥料を使わない
  • 肥料を使う場合は有機肥料のみ

この3点は鉄則です。

そして有機認定の基準。農場は近年3年以上は農薬不使用、有機肥料を使い化学薬品、重金属は絶対にNG!など厳しい基準があります。また"オーガニック"を名乗るには、第三者機関の認定が必要です。このような厳しい基準をクリアしたものが、オーガニック製品というわけです。

一方、ナチュラルコスメとか自然派コスメといわれるものは、認証の有無に関わらず、良質な植物や自然由来の原料を使用した化粧品を指します。広く言ってしまえば、オーガニック化粧品もこちらのカテゴリーのひとつ、になるでしょう。対照になるのが、ケミカルコスメと呼ばれるもの。一般のコスメ全てがこちらに当てはまるとは限りませんが、目新しいカタカナ用語が並びやすい化粧品です。こちらにも植物成分が入っていることはあるのですが、一般的には製品を一定期間保つために、保存料や防腐剤、また香料などが含まれている製品です。

ちなみにケミカルコスメというと、お医者様がプロデュースした化粧品、と考える方もいるかと思いますが、そちらは今度はドクターズコスメ、というカテゴリーにとびます・・・。ふうぅ。

またオーガニック化粧品は、原料が100%オーガニックなのか?というと、そうでもありません。化粧品として成り立つには、主原料の植物のほか、乳化剤や保存料などの基材も必要な場合もあります。ですから、実は多くのオーガニック化粧品は、オーガニック栽培でできた植物をベースに自然由来の基材を使って石油由来の合成成分を用いていない、などを謳っているのです。

●オーガニックを認証するのは?

日本には食品に関するオーガニック認定機関のみで、化粧品に対する認定機関はまだ無いので、まさにこれからといったところでしょうか。そうすれば、現在、雑貨として扱われてしまっているアロマ関連製品も、もう少し淘汰されてきそうな気がします。
ちなみに認定基準は国によってさまざま。(下記参照)

いろいろ基準がありすぎ!の感はありますが、ここにきて上記オーガニックって、天然&ナチュラルって事? わかっているようで実はあまりわかってないかも。印6つの各認証団体の協力の下、ヨーロピアン・コスメティクス・スタンダーズ・ワーキンググループという団体が、欧州のオーガニック&ナチュラル ビューティ認証基準を「COSMOS」という名の元に、ひとつの基準に統合しようという動きをしていたりもします。2009年3月に施行予定だとか。世界からの申請が可能らしいので、まだ認証基準がない日本企業もGO!って感じでしょうか。

COSMOS Standard  http://www.cosmos-standard.org/

上記で出てきた団体、例えばエコサートですが、オーガニック化粧品と言われるためには、「5%の化学成分を含んでもよい」としているため、何かと話題になる合成界面活性剤も配合を認めています。ただこれは、石油由来の合成界面活性剤ではないと思いますが。活性剤もいろいろです。またBDIHの基準は、安息香酸やサリチル酸など、日本の「旧表示指定成分」でアレルギーが出ると指摘されている成分が許可されていたりするので一概には何とも言えません。
そしてご存知のように、日本の場合は「全成分表示」に切り替わったので、どの成分が注意すべき成分なのかが、逆にわかりにくくなっているかも。表示はしたから、判断は各人で責任を持って使って、ということでしょうが、全成分が表示されたからすべて安心、とは限らないわけです。

3 オーガニック&ナチュラルを謳うコスメ達と、どう向き合う?!

海外では化学成分を使わないか、より少ない化粧品は、自然派化粧品すなわちナチュラルコスメティックという呼び方が一般的です。誌面にオーガニック&ナチュラル コスメティクスという言葉をみかけます。オーガニックはナチュラルコスメの一部、という認識でしょう。

化粧品には食べ物の成分を気にするのと同じぐらい気を使っていいはず!
これは本当?!

オーガニック化粧品にはお肌に有害な化学物質が含まれていない!
こちらは本当でしょうか?!

オーガニックのコスメを使えば誰もが安全というわけではありませんし、オーガニック系のデメリットもあります。

  • 植物の力で、アレルギー反応が出てしまう場合がある。
  • ケミカルに比べて、防腐剤を使っていなかったり、ごく少量だったりするため、防腐効果は正直、おちる場合が多い。すると、長期保存は難しい。
  • ケミカルに比べて精製度が低く、不純物が入っていることがある。
  • 手間ひまがかかっていることが多く、値段が少しお高め。
  • 今のところ、購入場所が少ない。
オーガニックって、天然&ナチュラルって事? わかっているようで実はあまりわかってないかも。

これをデメリットと考えるかどうか、は、人それぞれだと思いますが、日本では「植物」と聞くと、やさしいとか安全、のようなイメージ先行型の感があり、誤解を招きかねません。植物は環境への適応能力に長けているので、そのパワーは計り知れないもの。プラスとなって働く時もあればそうではない場合もあることをきちんと知っておいて欲しいと思います。どんなにすばらしい美容成分であっても、人の体質によって、また植物によってアレルギーが出る場合だってある。それが植物、自然の力なのだと思います。成分の抽出方法もいろいろ。蒸留方法や圧搾法もさまざまなので、徹底的にこだわるなら、成分表示だけでは判断しないことです。

こういった考え方もあります。
石油は自然の中にある天然成分。→ → → だったらOK?!

・・・化学成分の多くは石油からつくられてきましたが、植物油でも化学成分をつくることができる。最近では植物を原料にした合成界面活性剤の製品もあります。植物だからいいのか?合成界面活性剤だから良くないのか?議論は分かれるところではないでしょうか。

さらに植物のやさしいイメージからなのか、「ケミカルものよりも効かない」という声を耳にします。

多様な植物のパワーはなんといっても、香りや感触が豊かなこと。そして使った感じが違う気がするのは私だけでしょうか?抗酸化力も、もともと備わっている力ですから、ダメージにも強い。乾燥したら死んでしまうのですから、本来、保湿力にも長けている。多様な植物の力は上手に活用すれば、私達に素晴らしいサポートをしてくれるのではないかと思っています。

一方、ケミカルと呼ばれる製品達も、使って心地よく肌がアガルと感じる人たちもいます。使い心地がなめらかでいい、ふっくらする、しっとりとした、と、感じ方はさまざま。

それがポリマー、シリコン、合成界面活性剤があるからだ・・・肌表面の自然に持ち合わせているバリアをわざわざ壊してまで、肌に合成物をなじませる必要はないのでは・・・と言う人達も。

ケミカル製品だからよくないもの、という意識はどうなのでしょうか。オーガニックコスメといっているものでも、化粧品をつくる上では、必要最低限のケミカル系の成分をいれたりします。
(もちろん、全てが該当するわけではありませんが。)

だんだん、内容がスパイラルになってきてしまいましたね・・・

オーガニックって、天然&ナチュラルって事? わかっているようで実はあまりわかってないかも。

完全無農薬及びバイオダイナミック農法をのみを採用し、からだや環境に有害なものを一切加えないという先駆者的存在「ヴェレダ」。日本でもお馴染みとなった「ジュリーク」は、化粧品をスキンフードと称しています。化粧品は肌の食べ物で、肌を健康的に育てると。デビュー以来、大人気の「インフィオレ」は、リビングフード、です。生きた食べ物ですね。精製水じゃなくて、湧き出たミネラル天然水を使用しているアンネマリーボーリンド(ハリウッド女優のニコール=キッドマンやモデルの平子理沙さんも愛用者らしい)も日本に本格上陸しました。ドクタープラントというブランドは、皮膚科医が開発した有名なドクターズコスメですが、マドンナがご愛用で有名です。

余談かもしれませんが、アメリカでは、オーガニック製品の輸送に使う車やガソリンの種類まで、徹底的にチェックする人さえいるのだとか。せっかくのオーガニック製品をディーゼル車で運搬したらNGって事。自分に、世界に、地球にもはや優しくない、という判断なんだとか・・・。

何を選ぶにしても、「自分の生活が豊かになる」ことを指標に選んでみてはどうでしょうか。毎日使うものは、楽しく使うことが必須では? でなければ続かないのですから。

オーガニック&ナチュラルコスメを選んでいる人たちは、ごく普通の人たちだと思います。基準はさまざまでも、ココロと気持ちもコスメには重要なパート。選択肢のひとつとして、自分が楽しく続けられて結果が満足に近いものがどのタイプのものなのか、を、他人に振り回されることなく頭を使って考えてみることが大事なのではないかと。

少しずつ、マイコスメを見直していく日々、素敵だと思いますよ。


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