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自分の歳は自分で決める。成熟世代のアンチエイジングサイト”モンナージュ” 最新号 BACK NUMBER
メッセンジャー
寺山いくこ 美容プロデューサー mon age編集長
アンチエイジングで美しさにに磨きをかける
ビューティー
男性こそ駆け込みたい、最近の美容医療に関して
実年齢ではなく体内年齢の時代
アンチエイジングというと今までは明らかに「外見でどう若く見えるか?」という観点が主流であったように思います。前回は「美容医療」分野の皮膚科及び形成外科について触れました。そういった領域の進歩もここ数年で計り知れないものがありますが、最近は表面的改善だけではなく内面も重要であることに皆さんが気づき始めているのではないでしょうか。もともとその重要性は謳われていましたが、美容領域にとどまらず医療の面からも諸先生方が抗加齢医学(アンチエイジング)を熟考し実践指導をすることで、より健康を意識したり生活習慣病(メタボリックシンドローム)の予防に繋がったりという良い方向にある気がします。そして美容皮膚科・美容外科内で美容内科を併設するクリニックや、リラクゼーション領域にあったケアを治療の一部に取り入れたり、簡単な検査により今までにない項目で体内を調べて予防していく、といったような、いわゆる「トータルに体を見直しアンチエイジングな考え方やケアをする内科」=美容内科(クリニック)が登場しています。療法も多種に拡がっていますが、何かしらただ与えるばかりではなく、足りなくなってきたものを補うとか体内にある余分なものを排出する、また精神的にリラックスするといったような、どんどん内面に向かって注目が高まってきています。そこで一般的な内科診療ではなくアンチエイジングを意識した"美容内科"で行われている事をご紹介いたします。
「予防」に疎い日本人?!
虫歯になったら歯医者に行きますね。病気になった時に病院に行く。当たり前のことのようですが、実は違います。欧米では歯科医はもっと身近な存在で、虫歯にならないように足繁く通う場所なのです。「予防」ははっきり言って地味ですし個人がドロップアウトしやすいので、続ける事が大変かもしれません。余談ですが日本の糖尿病患者の多くは歯周病を煩っているといわれています。この歯周病を直すと糖尿病も回復に向かうというのです。「歯周病連鎖」という言葉が頻繁ですが、これはまた別の機会に話をするとして、日本の西洋医学は分科により専門的になりましたが、逆にアンチエイジング医療を推奨する先生方(開業医・勤務医・産業医・学校医)の専門各科(眼科・皮膚科・婦人科・整形外科・耳鼻科・内科・外科・泌尿器科・歯科)また専門家(看護師・薬剤師・運動療法士・栄養士・理学療法士・針灸士・心理療法士)との連携プレーによる総合的な「予防医療」(アンチエイジング医療)はこれからの鍵になると確信します。「予防」こそ健康を支える、と。健康を考えるだけではなく高齢化と少子化、健康保険の適用有無、年金問題などさまざまな社会事情にも繋がる重要なテーマでもあると思っています。
予防医療に基づいたアンチエイジングドック
さて予防医療といわれる抗加齢医学(アンチエイジング)は、健康長寿のために老化のメカニズムを追求し、老化度判定ドック(アンチエイジングドック)を診断後の上、さまざまな医療法を用意しています。



実にさまざまな療法がありますね。食事・運動・精神療法やサプリメント療法はわかりやすいと思いますが、例えば薬物療法の中の「ホルモン補充療法」は、加齢に伴って内分泌変化により減少するホルモンを補充することでアンチエイジングが可能ではないかという考えに基づいていますが、ホルモンにはいろいろな種類があります。
主なホルモンを3つご紹介します。 
1. ヒト成長ホルモン (hGH,Human Growth Hormon)
人体にとり最も基本的で重要なホルモンのひとつで睡眠中に脳下垂体前葉から分泌されるが、30歳前後を境に減少しはじめ、10年で13%程度低下することも。適切な健康状態を保つにはhGHレベルの低下を防いで、可能な限り分泌を高める事が重要。
2. 女性ホルモン
女性の性ホルモンで卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類がある。急激に減少するといわゆる更年期障害と呼ばれる症状が出る。最近はこれらのホルモンに類似した植物成分にも注目が集まっている。
3. DHEA (Dehydroepiandrosterone)
霊長類のみが生成するステロイド系ホルモン。「副腎で作られる全てのホルモンの源」といわれ免疫システムを強化する。30歳前後から急減。感染症、癌、冠動脈疾患、骨粗しょう症の発病率を下げたり、血中コレステロール値の安定や、成人糖尿病の発病予防にも関係している。

これらのホルモンの低下が老化の原因の一つとして考えられており抗加齢医学の治療の対象になっています。ただし女性ホルモンの補充は、その効果と発がん性に関してのリスクが現在問われている為、充分なコミュニケーションやカウンセリングが不可欠ではないかと思います。

「プラセンタ療法」は、不調だったり疲れが取れにくいといった体調不良、肌の調子が良くないなど病気まではいかないけれど、なんとなく・・・という身体を元に戻そうとする調整作用を促す胎盤から抽出されたエキスでの療法。細胞の分裂速度が速まり、全身の組織、臓器、肌等の血行促進や活性酸素除去などの効果があるといわれています。外用・内服・靜脈注射・点滴注射などの方法があり外用でイオン導入の際の併用、いわゆるニンニク注射と呼ばれるビタミン剤などとの併用はこれにあたります。
疲れた時のスタミナ源になりそうですが、一説には癌細胞などがあった場合、一緒に活性化するとも言われているので、慎重を期することかもしれません。

「デトキシレーション(キレーション)」は、知らず知らず体にためこんだ有害物質や毒素を解毒・排出し、体が本来持つ力を取り戻して身体の機能を正常にし新陳代謝をも上げることで、健康な体や美しい肌を取り戻す、という考え方。結果的に血液もきれいになる身体になれるわけです。主に食品から体内に蓄積される有害物質(ヒ素や鉛・水銀・カドミウムなどの重金属類)や人工合成化合物(肥料や保存料、着色料など)を体外排出するのは重要です。もともと人間の体内には解毒作用が備わっており、便や汗、髪の毛や爪から出しているのですが、それが追いつかず体内に蓄積して、内臓の一部に負担がかかったり体の不調に繋がってしまったりすることがあるのです。よってゲルマニウム温浴、赤外線サウナ、前回モンナージュでも紹介した岩盤浴などで大量の汗をかいて毒素を排出する方法なども人気となっています。

「遺伝子治療」に関しては、持って生まれた遺伝子を調べ、予防していく療法で、まず基本的な老化レベル判定の血液検査が核となって(これは全員に共通するもの)診察、問診をします。あとは本人の症状、悩み、体質、診断によって主な検査をオプションで選ぶことになります。患者さんのプライバシーに触れてしまう部分もありますが、重金属類の毒検査、ミトコンドリア代謝エネルギー検査、食事アレルギーとホルモンがらみの遺伝子検査など。アメリカでは遺伝子がわかってしまうことでの宗教的な倫理観が話題になっていますが、まさにこれからの時代の治療といえるでしょう。

こういった療法が必要かどうか、将来に不安を抱かずに健康状態を確認し、理想の身体を目指すためのドックがアンチエイジングドックです。
診察メニューの一例を挙げますと、

 ● 脳反応テスト
 ● 体成分分析
 ● 重心動揺計
 ● 血液検査
 ● 網膜動静脈検査
 ● 良導絡検査 などがあるようです。

このような検査(一例)をした上で、きちんとした体内年齢を知り身体の弱点を診断・評価され、的確な改善法をアドバイスしてもらうのです。健康状態は個々に違います。
次号以降では編集部による体験取材もありますので、詳細を楽しみにしていて頂きたいのですが、クリニックの扉を開けるのには、いろいろな動機があるでしょう。何も美容に興味のある人だけが美容内科に注目しているわけではありません。男性は年齢とともに肥満傾向になってきたのが気になったり、食事や飲酒内容に不安を感じたり、女性ならやはり美と直結するところが大きな要因だったりするのではないかと思います。ましてや男女問わず人間ドックを毎年受けるような年齢になれば、体の中で目に見えないところで起こっている変化や老化について漠然とした不安を抱くようになるもの。健康が貴重なものであり、維持するにはどうしたらよいのか?という観点で興味が高くなるのも自然な事です。

健康に自信のない時代こそ
健康に不安を抱えながらの毎日は楽しいものではありません。さらに私達を取り巻く生活環境、特に食環境は悪化し続ける一方です。スローフード、無農薬、有機栽培、遺伝子組み換えなど食にまつわるテーマがいつも目に触れます。悪い例としてバランスの悪い炭水化物中心の食事、繊維質不足、ビタミン不足はよく言われることですが、そればかりではなく食品添加物には注意が必要です。さらに食事を満足に摂らずにサプリメントに依存しすぎたり、健康補助食品や特保と呼ばれるものに頼りすぎたりするのも・・・どうでしょうか。最近は「血液サラサラorドロドロ?」とか「内臓脂肪って?」という言葉もよく見受けられるようになりましたし「こんな生活をしていたら血液はドロドロかも!」というような心当たりのある方も多いのではないでしょうか。

美容医療分野の美容内科で行われるアンチエイジングドック(老化度判定ドック)は、こういったさまざまな社会背景からも全国民が受診するべきといっても過言ではないように思います。クリニックによって内容が違いますし、選ぶ内容によりメニュー・価格・所要時間も異なり、先生の専門分野にもよります。自由診療なので健康保険が使用できないのにもかかわらず興味を集めているのは、一般的な健康ドックや健康診断と異なる検査内容であることが要因のよう。まだまだ新しい分野ですから、一方的ではないきちんとしたカウンセリングとコミュニケーションを心がけて欲しいもの。皆さんの身体が「病気になる前に予防する」ための参考になれば幸いです。最後に自分で毎日できることは、正しい生活習慣と睡眠です。明日からと言わず、是非今から見直してみてください。それにしてもこれからは、美も健康も内側が大事、ですね。


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